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きっかけは1人の応募者だった。愛知県でダイバーシティに取り組む、注目の運輸会社。

作成者: JobRainbow|Jul 31, 2022 7:08:32 AM

大橋運輸株式会社

大橋運輸株式会社は、愛知県瀬戸市を拠点に運輸事業や遺品整理・生前整理を行っている企業です。

そんな大橋運輸さんは、ダイバーシティ&インクルージョンの取り組みの一環として、名古屋レインボープライドへの協賛や性別記入欄がない独自の履歴書を導入するなど、LGBTQの受け入れにも積極的です。

今回は、そんな大橋運輸さんで採用を担当されている岡田さんにお話を伺いました。

きっかけは1人の応募者だった

JobRainbowを利用するきっかけは何でしたか?

岡田さん(以下敬称略)もともと弊社では、JobRainbow掲載よりも前から、ダイバーシティというくくりのなかで女性・外国人・障がいをもつ人・LGBTQの採用を積極的に掲げて進めていました。そんななかでJobRainbowさんからご連絡をいただいたことがきっかけです。弊社代表の鍋嶋が対応したのですが、JobRainbowさんの思いを聞いて心を動かされて、ぜひJobRainbowに掲載したいとなったそうです。

 

なぜダイバーシティ・LGBTQに取り組もうと思ったのですか?

岡田運輸のお仕事をする上で性別やセクシュアリティは関係ありません。ダイバーシティの取り組みは人材不足の解決にもつながりますが、人材を単純な労働力ではなく一人のパーソンとして扱えば「人財」になります。これは事業を伸ばしていく上で大事ですね。適材適所でお仕事を任せることで、弊社の強みを伸ばしていけることを実感しています。

LGBTQの採用について最初に深く考え始めたのは、トランスジェンダーの方が応募してくれたことがきっかけです。当時は履歴書の性別欄があって、「男性・女性」の両方に丸を打っていたんですね。総務と代表が「これはどういうことなのかな?」と疑問をもって、そこからLGBTQに関心をもって深く勉強するようになったんです。それから、HPでも、LGBTQの人でも弊社で活躍できることを知らせるようにしました。

 

1人の応募者がきっかけで動かれたんですね。

岡田代表が通っていた男子校にトランスジェンダー(MtF)の人がいた経験も関係しています。その人が何か悪いことをしたというわけでもないのに、いじめの対象になっているのを見て、代表は「納得いかない」と思っていたそうです。

1人のトランスジェンダーの応募者と代表の経験がつながって、LGBTQに関する取り組みを始めるきっかけになりました。

 

LGBTQではない人の応募も増えた

LGBTQに関する取り組みを始めて、何か変化はありましたか?

岡田やはり、LGBTQの方からの応募が増えていますね。

実際に、JobRainbow経由でパンセクシュアルの方も入社されました。非常に能力も高く、入社していただくことになったのですが、その方は前の職場では「結婚しないの?」といったように色々と聞かれるのが嫌で弊社にたどりついたということでした。

また、私自身もトランスジェンダーなのですが、LGBTQの方の応募が増えて面接させていただく機会も増えたので勉強になることが多いです。

LGBTQに関する取り組みを行っていると、「こういう取り組みもしている会社なんですね」とメディアに取り上げられることも増えました。それによって、LGBTQではない人からの応募も増えていますね。

 

実際にパンセクシュアルの方が入社されたということですが、入社にあたってなされたことはありましたか?

岡田その方が配属された部署はLGBTQの人が働いていた実績があったので、「彼氏いるの?」「彼女いるの?」ではなく「パートナーはいるの?」という言葉を使うなどといった、当事者の方も心地よく働けるような土壌はもともとありました。

また、本人が「部署の全員にセクシュアリティを知っておいてもらいたい」という意向だったので、私から部署の所属長に、入社される方のセクシュアリティについてお伝えをして、所属長から、各メンバーにも伝えてもらいました。

 

「まずはやってみて」

これからダイバーシティに取り組みたいと思っているが、足踏みしている企業にアドバイスをお願いします。

岡田まずはやってみるのが良いと思います。

「まだ勉強中なので、私の発言で何か気になってしまうことやご不快にさせてしまうことがありましたら、そのときは教えてもらえますか」と事前に伝えるのも手です。候補者も理解してくれますし、こちらも勉強になると思います。

また、セクシュアリティで選考時に不愉快な経験をしたことがある人は「自分がLGBTQだから落とされた」と思われることもあるかもしれないので、「あなたがLGBTQ“だから”採用するのでもないし、採用しないのでもない」と伝えるのも良いと思います。

LGBTQの人も採用している、と伝えないのはもったいないです。「うちはLGBTQに関係なく、採用の間口を開けています」という会社もありますが、求職者側はそれがわかりません。「LGBTQの人も採用していますよ」と発信するだけでも、求職者が受ける印象はぜんぜん違うのではないでしょうか。

 

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